2007年01月31日

運営スタッフのひとりごと(プレッシャーと今どきの研修医)

 関東高校サッカー大会東京都予選の初戦,「対芝高校戦」は4対1で無事勝利を飾り,本当に良かったですね。後援会の新年会でお会いした2年生のご父母の方々は,自分が試合に出るわけでもないのに,すごいプレッシャーを感じていたようです。実際の選手たちがどこまでプレッシャーを感じていたか分かりませんが,先輩たちの功績が大きかっただけに,それを引き継ぐ後輩は大変だと思います。
 しかし,それが伝統の力ということですし,この壁を乗り越えなければ自分達の目標には到達できないわけですから,日頃の厳しい練習の成果を存分に発揮して一つ一つ勝ち上がって欲しいと思います。実力に大きな差がない場合には,プレッシャーを味方し,最後まで諦めなかったチームが勝利を手にします。ということで,今回はプレッシャーについてちょっとひとり言です。
 私は現在,某大学医学部で研修医の面倒をみる仕事をしています。研修医というのは,医学部を卒業し,医師国家試験に合格したばかりの新人たちのことで,開業医になるためには2年間の臨床研修が義務付けられています。最近,「キラキラ研修医」というドラマも放映されているようですが,現実はかなり大変です。
 例えば,厚労省のアンケート調査によると,研修医の4割はうつ状態であり,そのうちかなりの割合は入院加療が必要と言われています。このうつ状態の原因の多くは,様々なプレッシャーと過酷な労働条件,職場環境による精神的・肉体的なストレスであると言われています。
 確かに,病院の仕事は大変にハードで,診療科によっては労働時間がセブン−イレブンのところもあります。また,研修医制度の改正によって,2年間でいろいろな診療科を回るために,職場がめまぐるしく変わることもストレスの原因といえます。
 しかし,肝心なことは,学生気分の抜けない甘えの心やプレッシャーに耐えられない精神力の弱さです。医学部に入学して医師になる人は,幼いころから勉強のできた優等生が多く,親にも先生にも怒られることがなかった人たちが,医療の現場に出たとたんに何もできない自分に愕然として恐怖させ覚えてしまうのです。



 もちろん,いろいろな経験をして立派な医師になっていくのですが,どんな仕事であっても一人前になるためには,様々なプレッシャーに打ち勝って最後まで諦めない姿勢が強く求められます。この点はスポーツにも共通するものですから,学生時代にスポーツをやるということは非常に意義のあることです。それも,強いチームで自分の人生を賭けるつもりで真剣に打ち込むことによって,プレッシャーに耐える強い精神力を得ることができると思います。
 もし,国士舘高校サッカー部の卒業生であれば,仕事が辛くてもうつ状態になるヤツはいないだろうなと一人で頷きながら,覇気のない研修医に頭を悩ます毎日です。
watsu