2007年03月05日

運営スタッフのひとり言(オンリーワンのドラマ)

卒業生のみなさん,ご父母のみなさんご卒業おめでとうございます。

昨日,国士舘高校サッカー部恒例の歓送会に出席させて頂きました。昨年は当事者として出席していましたが,今年は正直なところ自分の子供ではないので出席するかどうか迷っていました。しかし,歓送会が始まってみると,そんな思いは何処へやら,1時半から5時過ぎまで,約4時間にわたる涙と笑い,ユーモアとペーソスの溢れる感動の人間ドラマに引き込まれてしまいました。

演出はもちろん田中監督です。感動のツボを心得た演出は演劇部で舞台監督をやっても十分に通用するでしょう。どこかの本に,「指導者の一言が人生を変える」と書いてありましたが,多感な高校生の指導というのは本当に大変なことだと思います。それを25年も続けて来られたことに敬意を表します。

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(歓送会で司会・スピーチ中の田中監督)

しかし,なんと言ってもすごいのは主役の子供たちです。私は3年間歓送会に出席していますが,毎年,良くもこれだけ超個性派の若手俳優を揃えられると関心します。今年は44名と人数も多かったですが,いずれ劣らぬ個性的なキャラクターで熱い胸の想いを語ってくれました。

みんなから発せられたフレーズは,「監督が怖かった(最初に会った時には○○○かと思った)。怒られた。怒鳴られた。辛かった。苦しかった。辞めようと思った。怪我して迷惑かけた。仲間が支えてくれた。めったに褒めない監督に褒められてうれしかった。試合に勝てて良かった。試合に負けて泣いた。監督・コーチ・トレーナーにお世話になった。親に感謝している。選手権に出られなくて悔しかった。良い仲間に出会えた。みんなといっしょで楽しかった。サッカーを続けられたことを誇りに想う。後は1・2年生に託す。・・・」

生を受けて18年の若者にとって,高校3年間というのは非常に大きなウェートを占めています。国士舘高校サッカー部での経験がそれまでの人生で最大の試練であったことは間違いないでしょう。それを乗り越えてきた達成感と安堵感,目標にあと一歩届かなかった挫折感と無力感,自分を支えてくれた仲間や親,監督やコーチに対する感謝など3年間の思いがこみ上げます。

どうにか試合に出たいとAチームを夢見て果たせなかった者,縁の下の力持ちに徹した者,自分は無理だと諦めた者,Aチームにいながらスタメンになれなかった者,みんなの期待を一身に集めながら最後の試合で活躍できなかった者,すべてが人生の縮図です。サッカーというスポーツが教えてくれた貴重な体験を,自分の言葉で語ってくれた若者と,それを誇らしげに見つめる親たちの姿にはオンリーワンのドラマがありました。子供たちの頑張りや活躍にパワーを貰って感謝しているのは本当は親たちだということが子供に分かるのは,自分が親になった時でしょうか。

今年の3年生にとって高校という舞台の幕は下り,次のステージが始まります。高校サッカーにすべてを賭けた熱い想いを胸に秘め,次のステージで納得のいくパフォーマンスが発揮できるように前を見つめて旅立って欲しいと思います。



watsu